自動張力調整装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 14:07 UTC 版)
トロリ線は気温や日照の変動、流れる負荷電流による発熱により伸縮するため、たるみが発生すると集電装置の集電状況が悪化して、トロリ線の磨耗を異常に促進したり、逆に高い張力になると断線する恐れがある。そのため、架線の張力を常に一定の値に調整することが必要となる。そこで、自動張力調整装置、テンションバランサなどとも呼ばれる装置を架線に取付けて、架線の張力を自動的に一定の値に調整している。一般的な架線の張力の値としては、在来線が9.8 kN(1トン重)、新幹線は19.6 kNとしている。一定間隔毎に設置されており、架空電車線の長さが800 m未満の場合は片側、800 m 以上1,600 m 未満の場合は両側に設置する。そのため、架空電車線同士の境目ができてしまうので、そこを電気的に接続しておく必要がある。接続の方法としては、架空電車線同士を少しの間平行に設置して、架空電車線同士をコネクタ(金具)で接続する方法で電気的に接続することによってエアセクションを設置するため、車両側から見れば架空電車線が入れ替わるように見える。
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