臣下の着用例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/19 10:11 UTC 版)
臣下の着用例としては、六位蔵人の使用が代表的なものである。中世以降、牡丹唐草に尾長鳥の文様の浮織物が用いられた。平安時代後期には束帯・布袴・衣冠ともに着用したが(『侍中群要』ほか)、近世ではもっぱら束帯に着用した。近世には六位蔵人の布袴や衣冠の着用自体がまれになり束帯での出仕が普通になったからである。中世には、4人の六位蔵人のうち、行幸では3人まで着用できるなどの慣例があったが(『装束雑事抄』)、これも近世では極臈(六位蔵人の首席)一人のみが着用した。なお、天皇・上皇が麹塵袍を着用している時は、蔵人は遠慮して麹塵袍を着用しなかった。また、近世では慶安の朝覲行幸では大臣の着用例がある。 近代に至り、臨時祭の廃止により天皇が着用しなくなり、六位蔵人の制もなくなったため、現在では着用されていない。
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