腰痛のある時の体の管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:42 UTC 版)
体の一般的な活動度を上げることが推奨される。ただし、それを急性腰痛の痛みや障害に対して行った場合には、明瞭な効果は認められない。急性の腰痛に対しては、歩くことが、低度ないし中等度の質のエビデンスで推奨される。マッケンジー法による治療は、再発性の急性腰痛には、いくぶん効果があるが、短期的な効果は認められない。温熱療法を、急性腰痛や亜急性腰痛に使用するエビデンスは、多少はあるかもしれないが、温熱療法や寒冷療法を、慢性腰痛に使用するエビデンスは、ほとんど無い。背バンドが、労働の病欠日数を減らすという弱いエビデンスがあるが、背バンドが、疼痛を減らすというエビデンスは無い。超音波や衝撃波による治療は、効果が無いので、推奨できない。 運動療法は、慢性腰痛の痛みを減らし、機能を回復させる上で効果がある。運動療法は、運動プログラムを完了させた6ヵ月後の腰痛再発率を減らし、長期的な機能の改善をもたらす。ある特定の運動プログラムが、他の運動プログラムより優れているというエビデンスは無い。アレキサンダー法は、慢性腰痛に有用である。ヨガも有用である可能性がある。経皮的な神経刺激は、慢性腰痛に対しては、効果が認められない。腰痛の治療として、靴の中に中敷を入れることは、効果がはっきりしない。あまり侵襲のない末梢神経刺激は、他の療法では効果がない慢性腰痛には有用かもしれないが、エビデンスは不明瞭であり、また、足へ放散する痛みには効果が無い。
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