聞こえ度による子音弱化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 03:42 UTC 版)
また子音の聞こえ度が高くなることによる子音弱化が存在し、子音の有声化(日本語の[ɸ]→[w]など)、接近音化、母音化などの音変化が生じる。 無声破裂音→有声破裂音→連続音 (摩擦音、はじき音 etc)→接近音→無音[p] → [b] → [β] → [β̞] → (zero) → [v] → [ʋ] → → [w] → [t] → [d] → [ð] → [ð̞] → → [z] → [ɹ] → → [ɾ] → [k] → [ɡ] → [ɣ] → [ɰ] → → [j], [w] → 摩擦音化は言語の歴史で何度も起きたと考えられており、インド・ヨーロッパ語族では次のような例がある: ラテン語印欧祖語 *bhrater > ラテン語 frater(兄弟;英語では brother) 印欧祖語 *dhe- > ラテン語 facere(置く・作る;英語では do) グリムの法則:印欧祖語 *ph2ter > 英語 father(父;ラテン語では pater) 印欧祖語 *km̥tó- >英語 hund-red(百;ラテン語ではcentum[ケントゥム]) 高地ゲルマン語の第二次子音推移:英語 sleep:ドイツ語 schlafen(眠る) 英語 that:ドイツ語 das(あの) 古英語 habban > 現代英語 have(持つ) 「強い」というのは発音にエネルギーを要する、発音しにくいと感じられることであり、特に早口で話す必要があれば、「弱く」なるのは同化などとともに自然な変化(言語の“経済性”に従う)と考えられる。
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