考証学の方法論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 22:53 UTC 版)
梁啓超によれば、清代の学者の学問研究は、純粋に帰納法を用い、また純粋に科学的精神を用いる。このような方法と精神は以下の順序を踏むことで実現することが可能である。 第一として、必ずまず事物を注意して観察することであり、どの点とどの点とが特別に注意を払う価値があるのかを見極めること。 第二に一つの事項に注意したならば、その事項と同類もしくは相関連したものをすべて並べて比較研究すること。 第三に比較研究した結果、自己の意見を一つ立ててみること。 第四は、この意見に基づいて、さらに正面、側面、反面からひろく証拠をもとめ、証拠がそろえば定説として述べ、有力な反証にあえばこれを捨てること。 およそ近世のあらゆる科学の成立は、すべてこの階梯にしたがったものであり、清代の考証家の立説もまた、一つ一つ必ずこの階梯を踏んだものとなっている。
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