考古学から見た縄文人のルーツ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:46 UTC 版)
「縄文人」の記事における「考古学から見た縄文人のルーツ」の解説
日本列島に居住した後期旧石器時代人を縄文人の直接の祖先と見た場合、問題となるのは、これら日本列島の後期旧石器時代人はどこから来たのかという点である。石器の形式に注目してみると、後期旧石器時代の日本列島にはナイフ型石器と細石刃という、同じ用途に用いられる2種類の石器が存在していた。 ナイフ型石器は大陸では出土例が無いもので、日本列島で独自に発達したものと考えられ、鹿児島県上野原遺跡の調査などから発見されている。 しかし、珍しい例外としては、細石刃はバイカル湖周辺に起源を持つもので、日本列島に伝播したのはおよそ2万年前、宗谷海峡経由で北海道にもたらされた。細石刃が東北や北陸に伝わるのはおよそ1万5000年前である。つまり、この時期に北東アジア方面から細石刃の技術を持った少数の人々(ハプログループC2(C-M217)らが北方からも日本列島に移動してきたことになるという。
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