絶滅に要した期間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 14:06 UTC 版)
「白亜紀と古第三紀の間の大量絶滅」の記事における「絶滅に要した期間」の解説
絶滅が起こるまでにどれくらいの期間を要したかは今も議論がなされている。いくつかの理論だと数年から数千年という比較的短い期間で絶滅が完了したこととなり、ほかの理論ではもっと長い期間という結果が出ている。この問題を解くことはシニョール・リップス効果と呼ばれる、実際の絶滅は化石が見つかった時期よりも後に起こっているにもかかわらず化石記録の不完全さによりそれがわからなくなるという効果もあってとても困難となっている。また、K-Pg境界の数百万年前から数百万年後を包含する連続した化石層はほとんど見つかっていない。そのうち3つの化石サイトにおける地層の堆積速度とK-Pg境界の粘土層の厚さから、絶滅は1万年以内の短い期間で急速に進んだと推定されている。アメリカコロラド州のデンバー盆地(英語版)でのある地点は、K-Pg境界後のシダスパイクがおよそ1000年、長くとも71000年を超えない期間続き、同じ場所での新生代の哺乳類の最も早い出現はおよそ18万5000年後、遅くとも57万年後には起こっていることが見つかった。少なくともデンバー盆地では、生物の絶滅は急速に進み、また回復も早くになされたとされている。
※この「絶滅に要した期間」の解説は、「白亜紀と古第三紀の間の大量絶滅」の解説の一部です。
「絶滅に要した期間」を含む「白亜紀と古第三紀の間の大量絶滅」の記事については、「白亜紀と古第三紀の間の大量絶滅」の概要を参照ください。
- 絶滅に要した期間のページへのリンク