統率の取れた集団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 22:45 UTC 版)
「千日デパート火災」の記事における「統率の取れた集団」の解説
バンドマン10人は、火災覚知の初期段階からバンドリーダーの指示でステージ裏のバンドマン控室に全員が待機していた。ステージ裏の小部屋(ボーイ室、バンドマン控室、タレント室)は、ベニヤ板で間仕切りされた簡易的な部屋であったが、細かく仕切られフロアから隔絶されていたことで煙の汚染が比較的緩かった。だがF階段の電動シャッターを開けたことで7階プレイタウンに大量の猛煙と有毒ガス、熱気が流入するようになり、それ以降は小部屋にも煙が大量に入るようになっていた。バンドマンらはドアの隙間に布や鼻紙を詰めて煙を凌ごうとしたが効果がなかった。そこでバンドリーダーは、部屋に普段から置いてあった野球のバットで窓を叩き割り、一緒に避難している仲間たちに順番に外気を吸わせて救助を待った。バンドマン控室の窓に阿倍野消防本署・はしご車分隊のはしごが伸びてきて救出が始まったのは22時56分である。はしごの先端についていた消防ホース(ノズル)が邪魔して、はしごと窓枠の間に30センチメートルほどの隙間ができていた。バンドリーダーは自分の体重を掛けてノズル(ホースの先端部分)を押し下げ、すき間を解消した。そのすぐあとに最初の2人がリフターで降下、その後を18人の避難者がはしごを自力で降りていった。
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