管弦楽のための協奏曲 (三善晃)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 管弦楽のための協奏曲 (三善晃)の意味・解説 

管弦楽のための協奏曲 (三善晃)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/25 06:03 UTC 版)

管弦楽のための協奏曲(かんげんがくのためのきょうそうきょく、仏:Concerto pour Orchestre)は、三善晃1964年に作曲した管弦楽曲管弦楽のための協奏曲)である。

作曲の経緯

1964年オリンピック東京大会協賛「芸術展示」としてのNHK委嘱により1964年に作曲された。この楽曲について三善はスコアの解説の中で「この作品までは、内的な秩序に手がかりを得ていた音の追求を、はじめて、外的存在としての音と内的秩序の接点に求めてみたものです。」と述べている[1]。また、白石美雪との対談では「シェーンベルクの影響を受けた」と話している[2]

初演

1964年10月22日NHK交響楽団特別演奏会で、東京文化会館にて外山雄三指揮・NHK交響楽団で初演された[3]。なお、当日のプログラムは以下の通り。

楽器編成

フルート3、オーボエ3(3はコーラングレ持替)、クラリネット3(3は小クラリネット持替)、ファゴット3、ホルン6、トランペット4、トロンボーン3、チューバ1、ティンパニチューブラーベルゴングタムタム2、トムトム4、ボンゴ吊るしシンバル合わせシンバル小太鼓大太鼓木魚1対、木琴ヴィブラフォングロッケンシュピールピアノチェレスタハープ弦楽五部

楽曲構成

3楽章構成で、総演奏時間は9分から11分[4][2]

第1楽章:確保と2つの展開(Presto molto vivo)

3/8+4/8拍子上で木管金管それぞれが1つずつ主題を呈示する。その後2つの展開が行われる。

第2楽章:複合三部(Lento)

弦楽合奏が主体でその中にほかの楽器が混ざるような管弦楽法となっている。

第3楽章:変奏と復帰(Prestissimo)

3連符を主体とする楽想がさまざまに変奏され、その結果として第1・2楽章の主題や和声などの復帰が行われる。

楽譜

音楽之友社から出版されている。

評価

第13回尾高賞、昭和39年度芸術祭賞を受賞した[3]

脚注

  1. ^ 三善晃『管弦楽のための協奏曲』音楽之友社、1968。 
  2. ^ a b (日本語) Akira Miyoshi Concerto pour Orchestra 三善晃「管弦楽のための協奏曲」, https://www.youtube.com/watch?v=OMEZANUncVs 2023年9月26日閲覧。 
  3. ^ a b 新交響楽団ホームページ: 三善晃:管弦楽のための協奏曲”. shinkyo.com. 2023年9月26日閲覧。
  4. ^ (日本語) 三善晃:オーケストラのための協奏曲, https://www.youtube.com/watch?v=7Q1Pt991EuI 2023年9月26日閲覧。 



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  管弦楽のための協奏曲 (三善晃)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「管弦楽のための協奏曲 (三善晃)」の関連用語

管弦楽のための協奏曲 (三善晃)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



管弦楽のための協奏曲 (三善晃)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの管弦楽のための協奏曲 (三善晃) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS