第二クザン問題とは? わかりやすく解説

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第二クザン問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/30 18:31 UTC 版)

クザン問題」の記事における「第二クザン問題」の解説

第二クザン問題(the second Cousin problem)、もしくは乗法的クザン問題(multiplicative Cousin problem)は、それぞれの函数の比 f i / f j {\displaystyle f_{i}/f_{j}} f / f i {\displaystyle f/f_{i}} が零点持たず正則となるものが存在するか、という問題である。第二クザン問題は、与えられ零点を持つ一変正則函数存在についてのヴァイエルシュトラスの定理多次元への一般化となっている。 第二クザン問題を対数により加法的問題還元する試みは、一次チャーン類という形で障害行き当たる。(指数層系列参照。)層の言葉で、O∗ を零点持たない正則函数の層とし、K∗ を 0 函数でない有理型函数の層とする。これらは双方ともアーベル群の層であり、商層 K∗/O∗ もうまく定義できる。すると加法的クザン問題商写像 φ H 0 ( M , K ∗ ) → ϕ H 0 ( M , K ∗ / O ∗ ) {\displaystyle H^{0}(M,\mathbf {K} ^{*}){\xrightarrow {\phi }}H^{0}(M,\mathbf {K} ^{*}/\mathbf {O} ^{*})} の像の特徴付けと言い換えられる。 この商に付随する層コホモロジー長完全系列H 0 ( M , K ∗ ) → ϕ H 0 ( M , K ∗ / O ∗ ) → H 1 ( M , O ∗ ) {\displaystyle H^{0}(M,\mathbf {K} ^{*}){\xrightarrow {\phi }}H^{0}(M,\mathbf {K} ^{*}/\mathbf {O} ^{*})\to H^{1}(M,\mathbf {O} ^{*})} であるので、第二クザン問題は H1(M,O∗) = 0 である全ての場合に解くことができる。商層 K∗/O∗ は M 上カルティエ因子の層に等しい。従って、すべての大域切断有理型函数により生成されるかという問題は、M 上すべての直線束自明束であるか否か決定することと同値である。 乗法群の層としての O∗ のコホモロジー群 H1(M,O∗) は、対数をとることにより、加法群の層としてのコホモロジー群 H1(M,O) と比較することができる。すなわち、層の完全系列: 0 → 2 π i Z → O → exp O ∗ → 0 {\displaystyle 0\to 2\pi i\mathbb {Z} \to \mathbf {O} {\xrightarrow {\exp }}\mathbf {O} ^{*}\to 0} が存在する。ここで最も左の層は、ファイバー 2 π i Z {\displaystyle 2\pi i\mathbb {Z} } をもつ局所定数層である。H1 の中で対数定義するための障害は、コホモロジー長完全系列 H 1 ( M , O ) → H 1 ( M , O ∗ ) → 2 π i H 2 ( M , Z ) → H 2 ( M , O ) {\displaystyle H^{1}(M,\mathbf {O} )\to H^{1}(M,\mathbf {O} ^{*})\to 2\pi iH^{2}(M,\mathbb {Z} )\to H^{2}(M,\mathbf {O} )} により、 H 2 ( M , Z ) {\displaystyle H^{2}(M,\mathbb {Z} )} の中にあると言える。M がシュタイン多様体のとき q > 0 {\displaystyle q>0} に対してHq(M,O) = 0 であるので、中央の射は同型射となる。従ってこの場合、第二クザン問題が常に解けるための必要充分条件は H 2 ( M , Z ) = 0 {\displaystyle H^{2}(M,\mathbb {Z} )=0} である。

※この「第二クザン問題」の解説は、「クザン問題」の解説の一部です。
「第二クザン問題」を含む「クザン問題」の記事については、「クザン問題」の概要を参照ください。

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