層 (数学)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/10 19:44 UTC 版)
数学における層(そう、英: sheaf[注 1], 仏: faisceau)とは、位相空間上で連続的に変化する様々な数学的構造をとらえるための概念であり、大域的なデータを局所的に取り出すこと、および局所的なデータの貼り合わせ可能性によって定式化される。
注釈
- ^ 英語で麦類の穂束、書類の束、矢の束などを意味する (sheaf - Wiktionary)。
出典
- ^ P191 第7章 層 数学原論 斎藤毅著 東京大学出版会 2020年4月10日 ISBN 978-4-13-063904-0 なお、複素解析(著者:L.V.アールフォルス /笠原乾吉 (訳)(1982)(株)現代数学社)の第8章 1.2 芽と層 およびそれ以降の節が、複素解析論における層の理論の具体的適用例として大変参考になる。
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層という訳語の由来は仏語 Faisceau のあとの方の 'ソー' をとったというのが一つの根拠である。Faisceau の元来の意味は束 (タバ) である。'群の束' (X 上に配置された) の意である。ところで、これを横に見ると地層のような層になる。そこで、垂直を水平におきかえて層と訳してみたのである。この訳がよいか、悪いか、わが国で定着しているかどうか知らないが、この訳語の発案者として、その由来を記しておく。
(秋月 1970, p. 176) - ^ Bredon 1997, pp. 1–2.
- 1 層 (数学)とは
- 2 層 (数学)の概要
- 3 エタール束
- 4 前層の層化
- 5 脚注
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