競馬におけるフェニルブタゾンの歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 07:18 UTC 版)
「フェニルブタゾン」の記事における「競馬におけるフェニルブタゾンの歴史」の解説
1968年のケンタッキーダービーの優勝馬、ダンサーズイメージはレース後の尿検査においてフェニルブタゾン陽性とされたため降着となった。馬主はマサチューセッツの著名な実業家ピーター・フラー、騎手はボビー・ウセリー(英語版)。ダンサーズイメージはケンタッキーダービーの優勝を取り消された唯一の競走馬である。 フェニルブタゾンは1968年にはアメリカのほとんどの競馬場で使用可能となっていたが、チャーチルダウンズ競馬場ではまだ認められていなかった。 この事件に関しては未だ論争があり、調査が続いている。問題のレースの数週間前、ピーター・フラーは勝利を暗殺された公民権運動家マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの未亡人、コレッタ・スコット・キングに捧げており、毀誉褒貶があった。前年には、キングが居住の差別に対して行なった座り込みのため、ダービーは中止になっていた。40年後も、フラーはこのせいでダンサーズイメージが降着とされたのだと考えている。 多数の抗議にも関わらず、優勝はフォワードパスとされた。ケンタッキーダービーの公式ウェブサイトにはダンサーズイメージとフォワードパスの両方が優勝馬として掲載されている。このサイト上のレース動画のコメントでは、チャーチルダウンズ競馬場の優勝馬銘板には1968年の優勝馬としてやはりダンサーズイメージとフォワードパスの両方が刻まれているとされている。
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