積極的ニヒリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 13:42 UTC 版)
経験が一回限り繰り返されるという世界観ではなく、超人的な意思によってある瞬間とまったく同じ瞬間を次々に、永劫的に繰り返すことを確立するという思想である。ニーチェは『この人を見よ』で、永劫回帰を「およそ到達しうる最高の肯定の形式」と述べている。ニーチェは積極的ニヒリズムを肯定し、永劫回帰の思想の下、自らを創造的に展開していく、鷲の勇気と蛇の知恵を備えた「超人」になることをすすめた。第二次世界大戦後、サルトルらによって世界的に広がった実存主義は、普遍的・必然的な本質存在に相対する、個別的・偶然的な現実存在の優越を主張、もしくは優越となっている現実の世界を肯定してそれとのかかわりについて考察する思想であるとされる(「実存は本質に先立つ」)。がさらに発展して、本質はこうだが現実はこうであり、本質優位を積極的に肯定せずに、現在の現実をもってそれをどう解決していくべきなのかを積極的に考える現実改革の思想へとつながる。
※この「積極的ニヒリズム」の解説は、「無限革命論」の解説の一部です。
「積極的ニヒリズム」を含む「無限革命論」の記事については、「無限革命論」の概要を参照ください。
- 積極的ニヒリズムのページへのリンク