神墓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 03:09 UTC 版)
亀甲墓の室内で厨子甕が満杯になってしまうと、『中山世鑑』にある「七世生神(しちせいしょうしん)、すなわち「死後七代目には必ず神になる」と言う琉球神道の思想から、その墓を塗り固めて閉じてしまい「神墓」(かみばか、方言:クリバカ)とし、新たな「当世墓」を建てると言うのが、かつての王士族の慣わしとなっていた。一方平民などの門中墓・共同墓など、そう言う訳にいかない場合には、古いお骨から順に「池」と呼ばれる区画に散骨し風化させ、厨子甕は処分する。これは本土墓のカロートに似ている。 かつて古い時代は風葬において洞穴墓や横穴墓の入口を埋め固め「神墓」となっていた。神墓は特に古い時代の物は人里離れた山中などにあり、管理する者が居なくなると廃絶した物も多いと考えられる。いっぽう、子孫係累、門中などが代々「拝所(をがん)」として祀り、次第にシマやクニの民が多く礼拝の対象とし「御嶽(うたき)」となった物も数多くある。古い時代のものは「按司墓(あじばか)」などと呼ばれる。
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