神の顕示者と累進的啓示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 23:37 UTC 版)
バハイ教における重要な概念に神の顕示者(Manifestations of God)がある。これはセム系一神教の預言者にあたり、バハイ教でも預言者という言葉は使われるが神の顕示者という言葉がより好んで使われる。神の顕示者とは同じ神から遣わされて、同じ目的のためにこの世に現れるとされる一連の人間のことであり、その本性は神と世界の仲介者である。古くはアブラハムやモーセ、イエス、ムハンマドなどであり、バハオラに続くとされる。同じ神から遣わされた彼らは、その教えに本質的に違いはなく、差異があるように見えるのは、ただ時代・地域の制限と能力による。神の顕示者には優劣はなく、同等であり、本質においては彼らは一つである。これらのバハイ教独自の預言者観はバハオラの確信の書やアブドル・バハの質疑応答集に最もよく表されている。 この神の顕示者という考えは累進的啓示という概念と直接にリンクしている。神の顕示者は各時代に現れて新たに神の啓示を伝える。それは各啓示の根底に共通する不変的な教えを時代に合わせて適応させるためであり、その目的は人類を教え、進歩に導くためである。そのために啓示は累進的に行われ、それに終わりはない。ムハンマドからバーブまで千年以上の時の経過があり、バハオラから少なくとも千年間は新たな顕示者が現れることはない。
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