硫黄岳の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 15:03 UTC 版)
「硫黄島 (鹿児島県)」の記事における「硫黄岳の概要」の解説
流紋岩質の円錐火山で現在も活発な噴気活動を継続(2005年現在、気象庁火山活動度レベル2)し、常時観測火山である。 頂上には直径450メートルの噴火口があるほか、南西側にも直径約200メートルの火口地形(キンツバ火口)、南東側にも古い火口地形跡と思われる高まり(古岳火口)が残っている。カルデラ形成前の噴出物としては長浜溶岩(流紋岩)や矢筈岳の玄武岩と安山岩が知られているが、いずれも70万年以降の噴火によるものと考えられている。 鬼界カルデラを形成した大規模噴火は少なくとも2回あったことが知られ、その最後の噴火が6,300年前の鬼界アカホヤ火山灰で知られる破局噴火であり、その火砕流は海を渡って南九州を直撃し、当時の南九州の文明を壊滅させた。その後に流紋岩の硫黄岳と玄武岩と安山岩の稲村岳が活動を開始し、稲村岳は3,000年前に噴火を停止したが、それまでに硫黄岳と稲村岳の火山灰層は交互に存在し、距離にして2キロメートルしか離れていない火山であるのに、噴出物に著しい差異が認められることは非常に興味深いとされている。 6合目には展望台が設置されている。
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