研究対象としての星団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 04:19 UTC 版)
散開星団や球状星団は、恒星進化の理論を検証するために重用されており、「星の進化の実験室」と呼ばれることもある。これは、 同じ星団に属する星は、どれもほぼ同じ時期に誕生したと見なせる。 同じ星団に属する星は、地球からの距離がどれもほぼ同じと見なせる。 同じ星団に属する星は、同じ分子雲から誕生したため、誕生時の金属量もほぼ同一と見なせる。 といった、星団に属する星に共通して見られる特徴による。すなわち、星団では様々な質量を持つ星が同じ分子雲からほぼ同時期に生まれたと見なせるため、現在の光度やスペクトルを観測することで、異なる質量を持つ恒星がそれぞれどのように進化するのかという恒星進化の理論を検証するのに都合が良い。また、同じ星団の星はどれも地球からほぼ同じ距離にあると見なせるため、HR図の縦軸の絶対等級を見かけの等級に、横軸の有効温度を色指数に置き換えた「色-等級図 (color magnitude diagram)」を用いて、星団までの距離や年齢を推定することができる。
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