短波長放射
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 09:27 UTC 版)
太陽の光球の温度は約5870Kであり、極紫外線より波長の短い放射の割合は非常に少ない。しかし、温度の高い太陽大気上層(彩層やコロナ)は、短い波長の放射をより多く放出する。大気上層は一様ではなく多くの磁化構造を含むため、太陽の紫外線、極紫外線、X線の流束は、太陽周期に合わせて著しく変化する。左の図は、第22太陽周期のピークである1991年8月30日から第23太陽周期のピークである2001年9月6日まで、日本の人工衛星ようこうが観測した太陽の軟X線の変動である。同様の周期に関連した変動は紫外線や極紫外線の放射でも観測される。 合計太陽放射に対しては極めて小さい寄与しかしないが、紫外線、極紫外線、X線の放射が地球の上層大気に与える影響は大きい。太陽からの紫外線や電離放射線は、成層圏の化学組成や電離層の温度及び電気伝導性に大きな影響を与える。
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