真賞斎帖
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『真賞斎帖』(しんしょうさいじょう)3巻は、大収蔵家の華夏(か か、字は中甫)が嘉靖元年(1522年)に家蔵の『万歳通天進帖』などの優品を刻して刊行したもの。最初木に刻したが火災で焼失し、石に刻しなおした。文徴明が鉤摹し、章簡父が刻し、紙墨も精良で、明代第一の法帖との評価もある。上中下3巻の内容は次のとおりである。 上巻…鍾繇の『薦季直表』 中巻…王羲之の『袁生帖』 下巻…『万歳通天進帖』 万歳通天進帖 『万歳通天進帖』(ばんざいつうてんしんじょう)とは、王氏一族の書簡を唐人が模したものである。王羲之の子孫の王方慶(おう ほうけい)が万歳通天2年(697年)、同家に伝わる王羲之および一門の書を則天武后に献上した。武后はその模本を作らせ真跡は返還している。しかし、真跡は失われ、模本の一部のみが遼寧省博物館に現存する。『真賞斎帖』・『停雲館帖』・『三希堂法帖』に刻入され、内容は、王羲之の『姨母帖』(いぼじょう)・『初月帖』(しょげつじょう)、王献之の『廿九日帖』(にじゅうくにちじょう)、王慈の『柏酒帖』(はくしゅじょう)などが著名である。。
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