盗塁王争いにおける故意のボーク疑惑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:10 UTC 版)
「ボーク」の記事における「盗塁王争いにおける故意のボーク疑惑」の解説
1998年のパ・リーグペナントレースにおいて、西武ライオンズの松井稼頭央と千葉ロッテマリーンズの小坂誠が盗塁王争いをしていた。10月12日、ペナント最終戦に西武とロッテの直接対決があった。この試合までに西武とロッテの順位は確定しており、タイトル争いが注目されるだけの消化試合になっていた。最終戦前、小坂は松井よりも盗塁数で1個上回っていた。 この試合の7回表にロッテの小坂がレフト前にヒットを放ち出塁。この後、盗塁王を狙う小坂に対し西武投手の芝崎和広は一塁に牽制悪送球をした。だが、牽制悪送球では二塁に進塁しても盗塁にならないため、小坂は一塁コーチの指示に従い二塁に進塁しなかった。すると、次の投球で芝崎はセットポジションで静止せずに投球したためボークとなった。ボークなので小坂は自分の意志に関わらず、盗塁にならないまま二塁に進まなければならなかった。ロッテ監督の近藤昭仁は「故意のボークであり、野球協約が禁止する敗退行為にあたらないか?」と抗議するも認められず、小坂は二塁へ進塁。この後、ショートの松井(盗塁王争いの相手)が二塁ベース上に立つなどして西武守備陣のきついマークの中で、小坂は三塁盗塁を試みるも失敗した。そして、7回裏一・二塁において松井は盗塁に成功し小坂と並び、盗塁王を分け合う形となった。
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