白砂・青松とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 植物 > 草木 > > 白砂・青松の意味・解説 

はくしゃ‐せいしょう【白砂青松】

読み方:はくしゃせいしょう

白い砂浜と青々とした松原美し海岸景色をいう。はくさせいしょう


白砂青松

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/17 09:54 UTC 版)

白砂青松(はくしゃせいしょう)とは、白い砂と青々とした松(主にクロマツ)により形成される、日本の美しい海岸の風景のたとえ。「はくせいしょう」とも読むことがある。

住吉模様

白砂青松の景色を描いた典型像を「住吉模様」といい、現在の大阪市住吉区にある住吉大社の社前の景色(現在は市中だが、かつては海に面していた)を描いたとされる。住吉大社近くの大阪市住之江区安立(あんりゅう)には、天武天皇の子の長皇子が『万葉集』に風光明媚を歌った霰松原の跡地がある。

生態学の視点から

クロマツは本州から九州、その周辺島嶼の海岸に生育する。海岸の松林は本州北部では本来はクロマツではなくアカマツ林であったと考えられている。また奄美以南ではリュウキュウマツ(トカラ列島・悪石島以南に分布)に置き換わる。北海道(主に道東や道北)ではアカエゾマツトドマツが海岸林を作る例もある。

白砂青松の「松」はクロマツのことを指すと考えるのが普通である。この種は実際に海岸沿いに出現し、森林を作るのであるが、現実の海岸生の松林を安易にこれに当てはめてはならない。

まず、現在の海岸のクロマツ林はその多くが江戸時代以降に大規模に植林されたものである。特に砂丘の多い地では防風、防砂のために植林されることが多かった。その一部は原植生もクロマツ林であろうと考えられる[1]が、そのような場所がどれくらいあるかは、植林と製塩製鉄などによる植生の攪乱(かくらん)が大きいため、判断が難しくなっている。しかし、原植生がクロマツ林でない場所が多かった可能性がある[2]

暖帯域における海岸の原植生はタブ林・スダジイ林であると考えられ、大抵の場所は遷移が進むとこの型になると考えられている[3]

その他

1987年には、社団法人日本の松の緑を守る会が、日本の白砂青松100選を選定し啓蒙に努めている。

脚注

  1. ^ 沼田・岩瀬 (1975)、p.92
  2. ^ 石塚 (1977)、p.121
  3. ^ 沼田・岩瀬 (1975)、p.98

参考文献

  • 石塚和雄、「砂浜と砂丘の植生」、生態学講座編集委員会編『自然と生態学者の目』(1977)、共立出版より
  • 沼田真・岩瀬徹、『図説 日本の植生』、(1975)、朝倉出版

関連項目


白砂青松

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 00:02 UTC 版)

名詞

(はくしゃせいしょう、はくさせいしょう)

  1. 白い砂浜に、青い美しい景色例え

「白砂青松」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



白砂・青松と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「白砂・青松」の関連用語

白砂・青松のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



白砂・青松のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの白砂青松 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの白砂青松 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS