登場するその他の蝶・蛾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 05:18 UTC 版)
「少年の日の思い出」の記事における「登場するその他の蝶・蛾」の解説
ワモンキシタバ 「私」が客に見せた、物語の発端となるヤガ科の蛾(Catocala fulminea Scopoli、1763)。イベリア半島から日本列島にかけてのユーラシア大陸各地に分布し、ドイツではライン上流渓谷とシュヴァーベン高原を中心に分布している。ドイツではGelbes Ordensband(黄色い勲章の綬)と呼ばれる。高橋訳の「黄ベニシタバ蛾」という名の蛾はいない。 キアゲハ 採集の楽しみを回想する冒頭に例示されたアゲハチョウ科の蝶(Papilio machaon Linnaeus, 1758)。ユーラシア大陸全域と北アメリカ大陸北西部の広範囲に分布する。日本ではナミアゲハとともによく見られるアゲハチョウで、ナミアゲハが生息しないドイツでは代表的なアゲハチョウの一種にあたる。ドイツでは Schwalbenschwanz(燕の尾)と呼ばれる。 コムラサキ 「僕」がエーミールを深く嫌悪するきっかけとなったタテハチョウ科の蝶。ドイツではSchillerfalter(幻光色の蝶)と呼ばれる。ドイツには大型・小型の 2 種類が生息している。大型はイリスコムラサキ(Apatura iris)、小型はイリアコムラサキ(Apatura ilia)。日本のコムラサキ(Apatura metis Freyer, 1829)はイリアコムラサキに似ているが別種。北杜夫は、初期の出版物に「ニムラサキ」という誤植が頻発していた事実を指摘し、その原因は高橋が翻訳時に用いた独和辞典の誤植にあることを突き止めた。
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