発達の調節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 21:36 UTC 版)
中腎傍管の発達はセルトリ細胞が分泌する抗ミュラー管ホルモン(Anti-müllerian hormone;AMH)によって調節される。このホルモンをコードする遺伝子のプロモーター領域に結合するのがSOX9であるがこれはSRYにより支配されている。また、SRYはSF-1も活性化し、SF-1はSOX9と共同してAMHの転写レベルを上昇させる。すなわち、SRYが発現すると抗ミュラー管ホルモンができ中腎傍管が退縮し、中腎管(ウォルフ管)が発達するようになる。一方、このホルモンがないと中腎傍管が発達することになる。 概要関連疾患成体における器官男性 精巣のセルトリ細胞が産生するAMHにより中腎傍管の発達が抑制される。 ミュラー管遺残症 前立腺小室と精巣垂を残して中腎傍管は退縮する 女性 AMHがないために子宮などの女性生殖器が発達する 子宮無形成や異常な子宮(重複子宮や双角子宮・単角子宮など) 中腎傍管は卵管と子宮と上半分の膣になる
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