発射・誘導機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 20:43 UTC 版)
「9M113 (ミサイル)」の記事における「発射・誘導機構」の解説
このミサイルは車両から発射する設計になっているが、BMP-2やBMD-2、BRDM-2の基本兵装である9M111 ファゴットの後期型発射機から撃つことも可能である。このミサイルはグラスファイバー製の保管容器兼発射筒で保管され、運搬される。 発射装置は、ガス発生装置を使ってミサイルを発射筒から打ち出すコールドローンチ方式であり、発射後のガスは無反動砲のように発射筒後部から排出される。ミサイルは80m/sで打ち出され、空中で固体燃料ロケットモーターによって即座に200m/sまで加速する。この初期の高速度はミサイルの有効射程に入ると低下するため、目標に対して曲射しなくとも直接照準で発射できる。ミサイルは1秒間に5-7回転しながら飛翔する。 発射装置は、ミサイル後端から発せられる噴射炎の激しい赤外線発光の位置を追いかけて、目標との位置のズレをミサイル後部から引き出されている細い誘導線を経由して、ミサイルに適切に指令する。発射装置は"シュトーラ"のようなアクティブ防護システム(APS)からの妨害を検出すると警報を発するので、運用者は手動操作による手動指令照準線一致誘導方式(MCLOS)のミサイルとして扱える。 半自動指令照準線一致誘導方式(SACLOS)はMCLOSよりも多くの利点があり、いくつかの情報源によればシステムの命中精度は90%であるとされているが、BGM-71 TOWやSACLOSの9M14 マリュートカと同等の性能である。
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