でん‐ぷう【×癜風】
癜風
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/19 03:43 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動癜風 英: Tinea versicolor | |
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白色癜風を発症した身体(左)と原因菌のマラッセジア属(右) | |
分類および外部参照情報 | |
診療科・ 学術分野 | 感染症内科学, 皮膚科学 |
ICD-10 | B36.0 |
ICD-9-CM | 111.0 |
DiseasesDB | 10071 |
MedlinePlus | 001465 |
eMedicine | derm/423 |
MeSH | D014010 |
癜風(でんぷう、英: Tinea versicolor)は、マラセチア属の癜風菌(Malassezia furfur)による皮膚感染症で、無症状の鱗屑を伴う斑が多発する。癜風は良性であり人から人への感染性はないと考えられ、発症者の大半は健康である[1]。熱帯地方では人口の20-30%が罹患していると報告されている[2]。
病変部は日焼けで黒くならないため夏季に診断されることが多い。ありふれた日和見感染の一つであるが気づかない人が多く、一般的に認知されていない[1]。M. furfur によって産生されるアゼライン酸がメラニン合成に関わるモノフェノールモノオキシゲナーゼを阻害することで皮膚の脱色や着色が生じる[1]。
原因菌
- マラセチア属(英: Malassezia)
- Malassezia globosa, M. furfur
原因
癜風菌への感染によるが、皮膚の常在菌として存在しており、ほとんどの人では発症せず無害である[1]。当該疾患に対する感受性を高める因子は、高温多湿、コルチコステロイド、妊娠、低栄養、糖尿病、その他の疾患による免疫抑制がある[1]。遺伝的に、マラセチア属真菌が増殖しやすい体質の人もいる[3]。
症状
細かい鱗屑が付着する淡褐色斑(黒色癜風)あるいは脱色素斑(白色癜風)ができる。好発部位は背部、胸部、頸部、上腕、腋窩などで、春から夏にかけて発症および悪化しやすく、痒みを伴わないことが多い。
癜風で生じる色素減少は、数カ月から数年をかけて回復する[1]。
診断
- 臨床的な外観
- KOH法による直接鏡検
- ウッド灯検査
治療
出典・脚注
- 癜風 MSDマニュアル プロフェッショナル版
- 渡辺晋一、皮膚真菌症診断・治療ガイドライン 日本内科学会雑誌 2017年 106巻 4号 p.802-806, doi:10.2169/naika.106.802
関連項目
外部リンク
- 清佳浩、癜風関連疾患 (PDF)
- 清佳浩、「マラセチア関連疾患」Medical Mycology Journal. Vol.53 (2012) No.2 p.97-102, doi:10.3314/mmj.53.97
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