當流捕手歌目録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 07:07 UTC 版)
「天下無雙流 (櫻場系)」の記事における「當流捕手歌目録」の解説
捕手三十五ヶ条の要点を歌で説明したものである。 前引 前引は敵の手を取り初にて右も左も脇も引くなり 左詰 抜く太刀をすかさす其手右に取り左で詰て勝を得るなり 左脇詰 抜く太刀をはねて押へて打込を受て投るは左脇詰 後廻 手を捕て後廻に引くは右、左は右の脇て勝なり 居痿 右のかた討る時は前にふせ、左へ打も居なゆしといふ 行合 行合に右の手首とにのへ取、左の膝を打はこけるぞ 腰痿 行合と同じ心て手首とり腰なゆしとは手心にあり 逆手打 居りたる敵の手を取りふみ越て左も右も逆手打なり 小鷹返 右左あばらに當り手をくぐり後に引は小鷹返よ 左行合 顔當り跪足かひて勝も有、膝にのせるも左行合 天狗倒 後より頭で腰を當りつつ跪足かくは天狗倒ぞ 杉倒 後ろより敵のほそ首抱しめて、ふするも蹴るも杦倒なり 無手捕 胸ぐらを取れた腕に手を懸て打手を取てこねる無手捕 髪搦 飛懸り刀抜手をとどむればたぶさからむ手取てかゆるぞ 玄関捕 玄関に出す手を拂ひ抱きたをし引て打あり入て打なり 相圖捕 居ならひて膝と胸とを突も有り逆手に打も相図捕なり 朋ノ間 二刀にて差付る太刀つき拂ひ踏出す足を引けば朋の間 一寸詰 一寸につまる二刀をつき上て打をもむはに取は早業 五歩詰 脇さしでその五歩左りでつきのけこねて勝を得るなり 尺八 尺八をもぎ取、直に當返し放さぬ時は後廻りよ 鐺返 居ならびて刀抜かんとするならば小尻返に取てふすべし 七理引 居ならびて胸取うでに諸手かけ先へ出すのは七里引なり 向捕 打かくる其太刀下に付入りて引て落すは向捕なり 鬼一口 胸取て突脇差の手首取りかゆりて勝は鬼の一口 立帰 諸手にて胸をつかんて引かつき後こかしは立帰りなり 三尺間 三尺の間へたて飛かかり後廻りと同じ捕ゆふ 壁添 諸手にて胸を取られて壁に添両耳打て足をかくなり 地摺 居りたる其間おくへだたりて地すりに腕を取てかゆるぞ 枕定 ゆうゆうと枕定て寐ながらも刃の下をかゆるこころへ 引分捕 胸ぐらを引分捕に取られなばふみころしたり足を取たり 居胸付 両手にて胸をしつかと取られなば顔に当て引は胸付 込添 居ならひて胸に手を懸突たるを突放つつ引は込添 捕替 前を突又取替て突時は身をはなれすに引廻すなり 反橋 胸取て同く横に突ならば其手を取て跡へそりたり 立胸付 胸付と立胸付とかわれとも立と居るとの替りなりけり
※この「當流捕手歌目録」の解説は、「天下無雙流 (櫻場系)」の解説の一部です。
「當流捕手歌目録」を含む「天下無雙流 (櫻場系)」の記事については、「天下無雙流 (櫻場系)」の概要を参照ください。
- 當流捕手歌目録のページへのリンク