異論・反論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 04:05 UTC 版)
「アウロルニス・シュイ」の記事における「異論・反論」の解説
鳥類の最初期の生物は何か、という話には説が複数存在し、それらに対する異論も多い。徐星らの研究チームは2年前にあたる2011年に、徐らが同年発見したシャオティンギア・ゼンギ (Xiaotingia zhengi) の特徴を元に始祖鳥と近縁と推定し、同じく近縁であると推定されている、アンキオルニス・ハックスレイ (Anchiornis huxleyi) と共に、3種は実際には鳥類の系統からはずれ、鳥類と特徴は似ているが鳥類ではない恐竜であるデイノニコサウルス類 (Deinonychosauria) 系統に近いと主張している。さらに、鳥類の系統はデイノニコサウルス類ではなくエピデクシプテリクス・フーイ (Epidexipteryx hui) に近い系統から進化したと主張している。この主張は、マイケル・リーとトレバー・ワーシーによって反論されている。 このように主張が対立するのは、羽毛を持つ恐竜化石がどれも極めて原始的であるのと、解剖学的には極めて類似しているため、ある種が鳥類の系統なのか、それともデイノニコサウルス類の系統なのかを厳密に位置づける事が困難であることに由来する。ルイス・チアッペは、アウロルニス・シュイは鳥類の祖先に近いものの、始祖鳥と現生する鳥類の共通祖先により定義される鳥類には属さない可能性が残されていると主張している。したがって、アウロルニス・シュイが最初期の鳥類なのか、それとも鳥類とは異なるのかは確定しておらず、他の近縁種においても同等の立場にあると考えられている。しかし、このように多数の羽毛を持つ恐竜が発見されていること、その時代が約1億6000万年前から約1億5000万年前の間にあることから、鳥類が恐竜から進化したという主張そのものは疑いようのない状態となっており、複数存在するそれらのどれかが現生する鳥類に進化したのではないかと考えられている。
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