画面右前景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 22:48 UTC 版)
「死の勝利 (ブリューゲル)」の記事における「画面右前景」の解説
大鎌を構えた騎馬の骸骨が人々に襲いかかり、慄く人々は将棋倒しになっていく。逃げ出す人々も、骸骨が落とし戸を上げて待ち構える巨大な箱罠に誘い込まれているに過ぎない。前景中央では、横たわった巡礼者が骸骨に喉を切り裂かれている。右手前では、遊興のテーブルに死がなだれ込んでいる。トランプやバックギャモンのボードはひっくり返され、道化師はテーブルの下に逃げ込もうとしている。剣を抜き抵抗を試みる男の前では、道化師のマスクをかぶった骸骨がワインを地に流し捨てている。テーブルの奥では、2人の夫人が食後の情事の戯画化で 骸骨に抱きつかれたり、皿に盛った髑髏をすすめられたりして恐怖に慄いている。最も右下では、周囲の惨状とはかけ離れたかのようにカップルが音楽を楽しんでいるが、その背後にはヴァイオリンを弾く骸骨が迫っており、逃れられない終末からなお目を背けて享楽にふける人間への皮肉が込められている。
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