甲支隊について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/26 05:00 UTC 版)
上記の4つの正式の旅団のほか、「事実上の海上機動旅団」として扱われたことのある部隊に甲支隊がある。第52師団隷下の歩兵第107連隊を基幹に、同師団の砲兵連隊の一部などを分属させた臨時の部隊であり、1943年に編成された。逆上陸部隊に使用する目的で、師団本隊とは切り離された支隊として優先的に前線へと送られた。歩兵3個大隊基幹の逆上陸部隊で、戦車中隊や迫撃砲中隊も追加する予定であり、規模・性格とも海上機動旅団に近かった。そのため当時の作戦関係者の間で「海上機動旅団」として数えられることがあった。 1943年11月にギルバート諸島にアメリカ軍が上陸し、タラワの戦いが発生すると、予定通り逆上陸部隊として海軍艦艇に運ばれて出撃したが、守備隊の全滅前に間に合わず作戦中止された。その後は、カロリン諸島などの守備隊として配備されることとなり、師団本隊がカロリン諸島のチューク(トラック)島に到着すると、支隊としての編制は解かれて師団に復帰した。なお、追加の戦車中隊や迫撃砲中隊は1944年2月にポンペイ(ポナペ)島に到着し、連隊に合流している。
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