用語の受容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/18 14:54 UTC 版)
マシネスが最初に使われたのは2015年1月に行われたアメリカ経済学会の年次大会である。その後、Mathiness in the Theory of Economic Growth(経済成長理論におけるマシネス)と題されたポール・ローマーの論文が American Economic Review という学術雑誌に掲載された。新しい造語マシネスはコメディアンであるスティーブン・コルベアによる造語であるtruthiness(英語版)を踏襲している。ローマーはマシネスが経済学をねじれさせていると警告した。 Presenting a model is like doing a card trick. Everybody knows that there will be some sleight of hand. There is no intent to deceive because no one takes it seriously. Perhaps our norms will soon be like those in professional magic; it will be impolite, perhaps even an ethical breach, to reveal how someone’s trick works. (訳)モデルのプレゼンテーションはカードマジックをやるようなものだ。誰しもが小手先の手品があるだろうことを知っている。誰もそれを本気にしていないので、そこに誰かをだまそうという意図はない。ひょっとしたら、我々の規範はプロのマジックにおけるそれへと急速に変化するのかもしれない。つまり、誰かのトリックがどのように働くかを明らかにすることは無作法どころかひょっとしたら倫理的な違反行為になるかもしれない。 ローマーは特にエドワード・プレスコットとロバート・ルーカスのある著作とトマ・ピケティの21世紀の資本に言及し、科学的厳密性への回帰について主張している。 Economists have a collective stake in flushing mathiness out into the open. We will make faster scientific progress if we can continue to rely on the clarity and precision that math brings to our shared vocabulary. (訳)経済学者はマシネスを白日の下にさらすことについて集団的に関わっている。もし数式が我々の共通語彙にもたらすような明快さや正確さに我々が依拠し続けることができるのならば、科学の進展をより速めることができるだろう。
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