生物の生活する面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:00 UTC 版)
ほとんどの生物は、他物の面に依存して生活している。 固着性の生物であれば、このことは自明である。たとえば陸上植物は地表に根を下ろし、そこから茎を伸ばして葉を広げる。サンゴやフジツボも岩などの表面に張り付いて生活する。菌類も、基質上に菌糸を伸ばして生活している。その面は、ある生物が占有すれば他の生物には利用不可能になる。したがって、その環境にどのような構造の足場があるかは、生物の多様性に大きな影響を与える。 空中にある電線にクモが網を張るのはよく見かけることであるが、このことはその空間がクモを養い得ることを示している。しかし、電線がなければそのクモはそのような広い空間は利用できなかったはずであり、電線という足場の出現がその空間でのクモの生存を可能にしたと見てよい。類似の例として、ジョロウグモのような大型の網を張るクモの網の枠糸などを足場に小型のクモが網を張る例もある。 このように、多くの生物は他物の表面に依存して生活し、このような足場の存在はその周囲の生物の多様性に大きく影響する。また、それは互いに取り合いになる場合もあり、足場は有限な資源と見なすことができる。
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