環Aの合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 03:27 UTC 版)
「ビタミンB12全合成」の記事における「環Aの合成」の解説
環Aの出発物質はm-アニシジン 1とアセトイン 2である。両者を混合してシッフ塩基とし、濃縮してメトキシジメチルインドール 3を合成する。これをグリニャール試薬であるヨウ化プロパルギル 4と反応させてプロパルギルインドーレニン(propargyl indolenine)5を合成する。これをメタノール中で三フッ化ホウ素および酸化水銀(II)と反応させることで環が閉じ、7が生成する。このとき求電子付加反応が起こり、反応中間体として 6が生成する。7において2つのメチル基はシスの位置関係にある。 ビタミンB12の環Aの合成この化合物は2種類のエナンチオマーの混合物(ラセミ体)であり、(−)-α-フェニルエチルイソシアネートを用いて(+)-体のみを単離する光学分割が行われる。 ビタミンB12の合成過程における光学分割
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