環Bの合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 03:27 UTC 版)
「ビタミンB12全合成」の記事における「環Bの合成」の解説
環Bの出発物質は3-メチル-4-オキソ-2-ペンテン酸46である。これをブタジエンと混合するとディールス・アルダー反応(触媒:塩化スズ(IV))が起こり、ラセミ体のシクロヘキセン47が生成する。この反応は立体選択的反応であり、メチル基とカルボキシ基がシスの関係にある。2つの光学異性体の分離には1-フェニルエチルアミンを用いる。これを使って(+)-47を単離する。クロム酸でC-C二重結合を酸化し、反応中間体として3つのカルボキシ基を持つ化合物48が生成するが、分子内の2か所でエステル化反応が起き、ジラクトン49になる。アーント・アイシュタート合成によりカルボキシ基の炭素鎖が引き伸ばされ50となり、アンモニアとの反応でラクタム51ができる。これと五硫化二リンが反応してチオラクタム52が生成する。 ビタミンB12の環Bの合成
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