王卿とは? わかりやすく解説

おう‐けい〔ワウ‐〕【王×卿】

読み方:おうけい

王と公卿(くぎょう)。


王卿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/03 21:27 UTC 版)

王 卿
各種表記
漢字 王 卿
日本語読み: おう きょう
テンプレートを表示

王 卿(おう きょう、175年 - 248年)は、中国後漢朝鮮半島に設置した植民地である帯方郡の長岑県の[1]

概要

北朝鮮黄海南道信川郡で出土した鳳凰里1号墳(王卿墓)の被葬者。王卿墓から「守長岑長王君君諱卿」「年七十三 字徳彦東莱黄人也」「正始九年三月廿日壁師王徳造」の銘塼が出土し、この銘文から被葬者は「守長岑長」の官職を勤めた王卿であり、山東省にあった東莱郡黄県本貫とする王氏であることが判明した[2]。王卿が東莱郡黄県出身の場合、正始九年(248年)頃に73歳で没しており、公孫氏政権山東半島から朝鮮半島へ渡来した人物の可能性が高く、帯方郡の新興豪族とみられる[2]

北朝鮮は、朝鮮半島には古代から自主独立の国があったとする独自の歴史観を掲げるため、漢四郡の遺跡・遺構は日本統治時代に日本の学者捏造したものであり、実際の楽浪郡帯方郡中国遼東遼西にあったと主張している[3][4][5][6]。そのため、北朝鮮は1962年に王卿墓の発掘調査をおこなっているが、いまだに正式報告書を公表していない[1]

脚注

  1. ^ a b “왕경묘(王卿墓)”. 韓国民族文化大百科事典. オリジナルの2022年9月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220903205252/http://encykorea.aks.ac.kr/Contents/Item/E0039033 
  2. ^ a b 高久健二 『楽浪・帯方郡塼室墓の再検討 : 塼室墓の分類・編年・および諸問題の考察』国立歴史民俗博物館〈国立歴史民俗博物館研究報告 151〉、2009年3月31日、201頁。 
  3. ^ 渡辺延志 (2009年3月19日). “紀元前1世紀の楽浪郡木簡発見”. 朝日新聞. オリジナルの2010年2月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100217061317/http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200903190125.html 
  4. ^ 渡辺延志 (2010年5月29日). “最古級の論語、北朝鮮から 古代墓から出土の竹簡に記述(1/2ページ)”. 朝日新聞. オリジナルの2010年5月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100530065652/http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201005280277.html 
  5. ^ 渡辺延志 (2010年5月29日). “最古級の論語、北朝鮮から 古代墓から出土の竹簡に記述(2/2ページ)”. 朝日新聞. オリジナルの2010年6月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100603034824/http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201005280277_01.html 
  6. ^ “朝鮮史をわい曲する「新しい歴史教科書」”. 朝鮮新報. (2006年3月25日). オリジナルの2007年9月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20070930153658/http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2006/04/0604j0325-00005.htm 


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「王卿」の関連用語

王卿のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



王卿のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの王卿 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS