物ぐさ太郎とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 物ぐさ太郎の意味・解説 

ものくさたろう〔ものくさタラウ〕【物くさ太郎】

読み方:ものくさたろう

室町時代御伽草子2巻作者・成立年ともに未詳信濃国の物くさ太郎という無類不精者が、皇族の末で善光寺如来申し子わかって出世し死後はおたが(穂高大明神となる。おたがの本地


物ぐさ太郎

読み方:モノグサタロウ(monogusatarou)

初演 宝暦2.9(江戸・中村座)


物くさ太郎

(物ぐさ太郎 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/03 00:05 UTC 版)

物くさ太郎』(ものくさたろう)とは、日本の物語で『御伽草子』のひとつ。「物倦太郎」、「懶太郎」とも表記される。作者、成立年代については不明。


  1. ^ 日本国語大辞典』(第二版)12、「ものぐさい」の項(1350頁)。
  2. ^ 松本隆信「伝本から見た御伽草子二十三篇について」 『日本文学研究資料叢書 お伽草子』所収、54頁。
  3. ^ 『古本物くさ太郎』125頁、139 - 140頁。
  4. ^ 刊本系冒頭に「東山道みちのくの末、信濃の国十郡のその内に、つるまの郡あたらしの郷といふところに…」とあり、「つるま」は「つかま」すなわち筑摩郡の事とされている。「あたらしの郷」については不明だが、東筑摩郡の新村(にいむら)の事かともいう。『日本古典文学大系』38、186 - 187頁参照。古本系は「東海道の末、信濃の国の内につるまの郡あたらしの郷と申すところに…」とある。
  5. ^ 「…五十五代文徳天皇ノ御宇、信濃中将ト云ヒシ人ニ勅シテ当社(穂高神社)ヲ造営セシメラル。(中略)此中将ハ仁明天皇三代ノ孫ナリ、俗ニ物苦(モノグサ)太郎ト称ス。今当社ノ内ニ若宮大明神ノ宮アリ、此中将ヲ祝ヒシナリ〈信濃中将ハ其比当国ノ国司ニヤ〉」(『信府統記』第二十、「穂高大明神」の項)[1]
  6. ^ 古本系より、『古本物くさ太郎』142 - 143頁。刊本系ではこの部分は、「をよそ凡夫は、本地を申せば腹を立て、神は本地をあらはせば、三熱の苦しびをさまして、直(ぢき)によろこび給ふ也」とある。
  7. ^ 『古本物くさ太郎』142 - 145頁。
  8. ^ 『物草太郎絵巻』より。『懶太郎物語』では下の句が「から竹むばら むらさきの」、刊本系は「おもふなら とひてもきませ わがやどは からたちばなの むらさきのかど」とあり、語句に相違がある。
  9. ^ 浅見和彦「『物くさ太郎』の歌より」 『日本文学研究資料叢書 お伽草子』所収。
  10. ^ 美濃部重克「『物草太郎』の口承的仕組み小考」 『論纂 説話と説話文学』(笠間書院、1979年)所収。
  11. ^ 『長野県の地名』(『日本歴史地名大系』20 平凡社、1979年)617頁。
  12. ^ “【像えとせとら】物くさ太郎(松本市新村)”. MGプレス (MGプレス). (2020年12月16日). https://mgpress.jp/2020/12/16/【像えとせとら】物くさ太郎(松本市新村)/ 2024年1月24日閲覧。 
  13. ^ 「信太妻の話」 『折口信夫全集』第二巻(中央公論社、1965年)所収、276 - 277頁。


「物くさ太郎」の続きの解説一覧


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「物ぐさ太郎」の関連用語

物ぐさ太郎のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



物ぐさ太郎のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの物くさ太郎 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS