ねつ‐ルミネセンス【熱ルミネセンス】
熱ルミネセンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 14:51 UTC 版)

熱ルミネセンス(ねつルミネセンス、英語: Thermoluminescence、熱蛍光とも呼ばれる)とは、ハロゲン塩等の結晶に光やX線や放射線等の高エネルギー線を照射後、加熱すると発光する現象である。
1663年にボイルの法則で知られるロバート・ボイルによって発見された。[1]
概要
蛍光体の種類によっては光やX線や放射線等の高エネルギー線を照射後、加熱すると発光する現象を示す物がある。それら照射されたエネルギーによって結晶内に自由電子が発生し、これが蛍光体内に捕捉され、その状態が照射の終了後も保持される。その後、加熱により、熱エネルギーを与えることにより、結晶の格子が振動して相互作用することで補足電子が飛び出し、基底状態に戻る時に、蛍光を発する[2][3]。この発光現象は発光の継続時間により「りん光」と「蛍光」に分けられているが、時間の定義は明確ではない[3]。
応用例
- 熱ルミネッセンス線量計 - 照射された放射線量に応じた光を発する現象を利用して線量を算出する。
- 年代測定 - 累積した自然放射線の照射量から年代を算出する[4][5][6]。
出典
- ^ 眞正, 浄光「熱ルミネッセンススラブ線量計」『医学物理』2013年、33巻、3号、p.137
- ^ 熱ルミネッセンス 原子力百科事典 ATOMICA
- ^ a b 小嶋芳行, 遠山岳史「熱ルミネッセンス」『Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan』第14巻第331号、無機マテリアル学会、2007年、437-443頁、doi:10.11451/mukimate2000.14.437、NAID 130004011947。
- ^ 仏像を科学する
- ^ 青木智史, 長友恒人「熱ルミネッセンス法による窯跡出土白磁片の年代測定」『奈良教育大学紀要. 自然科学』第62巻第2号、奈良教育大学、2013年11月、9-16頁、 ISSN 0547-2407、 NAID 120005350134。
- ^ 長谷川健, 渡部, 小畑直也, 豊田新「那須火山群の熱ルミネッセンス年代」『岡山理科大学古生物学・年代学研究センター事業報告』第1号、2021年3月、55頁、 NAID 120007037412。
参考
関連項目
熱ルミネセンス
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詳細は「熱ルミネセンス」を参照 熱ルミネセンスは、物質が加熱されたときに吸収されたエネルギーの再放出による光。
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