煩悩の数について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 03:35 UTC 版)
煩悩の根本に三毒がある。人生においてどのような局面がどのような煩悩となるかをよく知る(遍知)ため、後代にそれを細かく分析し修習の助けとしたものであり、「数」を突き詰めれば無限にあると考えられる。このため、「稠林」(森林のように数多の煩悩)とも表される。 俗に煩悩は108あり、除夜の鐘を108回衝くのは108の煩悩を滅するためと言われるが、実際には時代・部派・教派・宗派により数はまちまちである。小は3にはじまり、通俗的には108、大は(約)84,000といわれる。 心所の区分から言えば、 上座部仏教(分別説部、『アビダンマッタ・サンガハ』)では、不善心所の14種 説一切有部(『倶舎論』)では、大煩悩地法(6)・大不善地法(2)・小煩悩地法(10)・不定地法(8)の計26種 大乗仏教の唯識派・法相宗(『唯識三十頌』)では、煩悩心所(6)・随煩悩心所(20)・不定心所(4)の計30種 を煩悩とみなすことができる。
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