硬石膏
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/09 02:12 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動硬石膏 | |
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分類 | 硫酸塩鉱物 |
化学式 | CaSO4 |
結晶系 | 斜方晶系 |
へき開 | 三方向に完全 |
モース硬度 | 3.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 無色、白色、青色、紫色、赤色 |
条痕 | 白色 |
比重 | 3.0 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
硬石膏(こうせっこう、anhydrite)は、組成式 CaSO4、硫酸カルシウムを主成分とする硫酸塩鉱物の一つ。無水石膏の天然結晶で、英名も「無水物」を意味する。モース硬度3.9、比重2.97。性質は重晶石、天青石と類似している。
色は白色または灰白色で、薄く青色や緑色が混じることがある。水を加えても結晶水にはならず、2水和物である石膏(CaSO4・2H2O)には変化しない。
硬石膏は石膏と同様に海水の蒸発に伴って最初に析出するため、岩塩が堆積する場所の近く、特に岩塩の下層に豊富に存在する。その他、熱水鉱床や火山岩、凝灰岩の隙間などに塊状等の形態で産することも多い。
漢方でいう「方解石」とは、本来は硬石膏を指し、現在の方解石(炭酸カルシウム)とは異なる。
参考文献
- 松原聰 『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』 学習研究社、2003年、ISBN 4-05-402013-5。
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
関連項目
外部リンク
- Anhydrite(mindat.org)
- Anhydrite Mineral Data(webmineral.com)
無水石膏(硬石膏)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 01:10 UTC 版)
詳細は「硬石膏」を参照 無水硫酸カルシウム(CaSO4)を無水石膏または硬石膏(anhydrite)という。無水石膏は結晶系の異なる以下の三種が知られる。 I型(高温型無水石膏) 立方晶。II型無水石膏を1200℃以上に加熱した際、三酸化硫黄と酸化カルシウムに分解する過程で見られる準安定相。 II型(不溶性無水石膏) 斜方晶。III型無水石膏を330℃以上に加熱すると得られる。非常に水和しにくく、天然にも硬石膏として産出される。 III型(可溶性無水石膏) 六方晶。半水石膏を180℃以上に加熱すると得られる。非常に水和しやすく大気中の水分でも速やかに半水石膏に戻る。
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