火球の音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/20 14:49 UTC 版)
火球は経路に沿って衝撃波を形成し、火球が大きなときそれはしばしば大きな衝撃を伴う音(ソニックブーム)として地表にまで到達する。衝撃音は経路に直交してほぼ円柱状に広がるが、地表近くの大気の温度差で反射するため、火球の経路が地表面に対してなす角度が大きなときには地表まで到達しにくい。角度が小さな場合には、経路の進行方向と直交した方向に広範囲に大砲か遠雷のような音を響かせ、人々を驚かせる。特に大きなときには窓ガラスが割れるなどの被害をもたらし、2013年のロシア・チェリャビンスク州の隕石落下ではその範囲が180×80キロメートルに及んだ。 一方で、火球や流星が流れるのと同時にかすかな音が聞こえるという報告も多い。しかし実際には数十km上空の中間圏で起こっている現象であるため、地上の観測者に物理的な音が届いたとしても音速を考えれば数分後のはずである。そのため音を伴う観測例が後を絶たないのは大きな謎となっており、電磁波音のような説が提唱されている。
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