澤瀉久敬とは? わかりやすく解説

澤瀉久敬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/07 09:26 UTC 版)

澤瀉 久敬
人物情報
生誕 (1904-08-07) 1904年8月7日
日本三重県伊勢市
死没 1995年2月26日(1995-02-26)(90歳没)
出身校 京都帝国大学
学問
研究分野 哲学(フランス哲学)
研究機関 京都帝国大学大阪大学
学位 医学博士
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澤瀉 久敬(おもだか ひさゆき、1904年8月7日 - 1995年2月26日)は、フランス哲学者。大阪大学名誉教授

経歴

出生から修学期

1904年、三重県伊勢市で生まれた。京都帝国大学文学部に入学し、哲学科で九鬼周造に師事した。1929年に卒業。1935年、フランス政府招聘留学生として渡仏。

哲学研究者として

1938年に京都帝国大学講師となり、1941年に大阪帝国大学講師に転じた。1954年、大阪大学文学部教授に昇格。1960年、学位論文『医学概論』を大阪大学に提出して医学博士号を取得[1]。1968年、大阪大学を定年退官し、名誉教授となった。その後は、南山大学教授を務めた。1986年、日本学士院会員に選出された[2]。1995年に死去。

研究内容・業績

フランス哲学を専門とし、ベルクソンの哲学を学び、思索を深めた。哲学と医学を結びつけ、独自の学問領域を開拓した。著書『「自分で考える」ということ』はロングセラーとなった。

家族・親族

著作

著書
  • メーヌ・ド・ビラン弘文堂(西哲叢書) 1936
  • 『医学概論 第1部』創元社 1945
    • 改題新版『医学概論:科学について』誠信書房 1960
    • 新版 『医学概論:科学について』誠信書房 2000
    • オンデマンド版 2016
  • 『仏蘭西哲学研究』創元社 1947
  • 『医学概論 第2部』創元社 1949
    • 改題新版『医学概論:生命について』誠信書房 1960
    • オンデマンド版 2007
  • 『医学と哲学』創元社 1950
    • 新版 誠信書房 1964
    • 増補版 1981
    • オンデマンド版 2007
  • デカルト弘文堂(アテネ文庫) 1950
  • 『科学入門:ベルグソンの立場に立つて』角川新書 1955
  • 『哲学と科学:十三のコーズリ』宝文館 1957
  • 『医学概論 第3部』東京創元社 1959
    • 新版『医学概論:医学について』誠信書房 1960
    • オンデマンド版 2007
  • 『「自分で考える」ということ』文藝春秋新社 1961
  • 『医学と生命』東京大学出版会(UP選書) 1967
    • オンデマンド版 2021
  • 『哲学と科学』日本放送出版協会(NHKブックス) 1967
  • 『考えるということ』雄渾社 1968
  • 『ベルクソンの科学論』学芸書房 1968
  • 『医の倫理 医学講演集』誠信書房 1971
    • オンデマンド版 2007
  • 『個性について』第三文明社(レグルス文庫) 1972
  • 『健康を考える』第三文明社(レグルス文庫) 1976
  • 『形』中央公論社 1978[4]
  • 『健康について』聖教新聞社 1980[5]
  • 『わが師わが友:その思想と生き方』経済往来社 1984
  • 『医学概論とは』誠信書房 1987
  • アンリ・ベルクソン中公文庫 1987
  • 神道随想』皇學館大学出版部 1988
編著
  • 『ベルグソン研究』坂田徳男共編、勁草書房 1961
    • 新版 1981年
  • 『現代フランス哲学』雄渾社 1968
  • 『ベルクソン』(世界の名著 53) 責任編集、中央公論社 1969
    • 文庫化 中公バックス
  • 『続・現代フランス哲学』雄渾社 1970
  • 『フランスの哲学』(全3巻) 東京大学出版会 1975
  1. 1『理性は死んだか』
  2. 2『生命を探る』
  3. 3『現代を生きる』

脚注

  1. ^ CiNii(学位論文)
  2. ^ 日本学士院(物故会員)
  3. ^ 新版には山本伸裕解説が付く。
  4. ^ 主に鉛筆画集。
  5. ^ 講演冊子




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