源氏物語巻名目録の発生
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「源氏物語巻名目録」の記事における「源氏物語巻名目録の発生」の解説
このような源氏物語巻名目録がいつどのようにして発生したのかは明らかでない。この点で注目されるのは部分的に残存する鎌倉時代の源氏物語の注釈書「光源氏物語本事」において伝えられる更級日記の逸文の中に、同日記の作者である菅原孝標女が1020年ころに『源氏物語』を初めて読んだ際、「ひかる源氏の物がたり五十四帖に譜ぐして」と、「『譜』と呼ばれる何らかの書き物を手元に置いて源氏物語を読んだ。」とする記述がある。光源氏物語本事の著者である了悟なる人物は、当時の有識者に対してこの「譜」が何であるのかについて尋ね回っており、人々の回答を記録しており、「系図であろう」「注釈書であろう」などとするいくつか回答がある中で、「堀川相公雨林具氏(堀川具氏=源具氏)」は「目六」(巻名目録)であろうとしており、もしこの「譜」が源氏物語の巻名目録であるとするならば、源氏物語巻名目録は源氏物語が成立してからあまり遅れることなく生まれていることになる。
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