海難の発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:25 UTC 版)
「マリアナ海域漁船集団遭難事件」の記事における「海難の発生」の解説
1965年10月4日未明、カロリン諸島で発生した台風第29号(国際名:Carmen)は、10月6日時点の予報ではアグリハン島の東方海上を通過するという見通しであった。当時、マリアナ近海では日本から出港した静岡船籍のかつお・まぐろ漁船40隻ほどが操業を行なっていたが、この予報を受けて、このうち10隻がアグリハン島の西岸に避難した。 しかし台風第29号は、10月6日には予想に反して進路を西寄りから北寄りに急転し、7日朝、避航中の7隻がいるアグリハン島付近を通った。しかも中心気圧が急激に下降して発達、6日3時には970mbであったが7日3時には914mbとなり、最大風速70m/sに達した。これにより、島の西に避航した漁船は、台風中心が通過すると共に東から西に変わった風をまともに受け、しかも70m/s前後の猛烈な向岸風であったので、1隻はアグリハン島に座礁して船体が大破、1隻は沈没、残る5隻は、多くの漂流物は発見されたものの船体は乗組員もろとも行方不明となった。その後、下記のように空と海からの大規模な捜索が実施されたものの、わずかに、捜索活動の初期に発見した3人の漂流者等を救助したのみとなった。
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