法則の背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/25 14:41 UTC 版)
「ティティウス・ボーデの法則」の記事における「法則の背景」の解説
ティティウス・ボーデの法則が天王星までの惑星に精度よく合致したのは、偶然によるところが大きい。一方で、この法則は太陽系の惑星配置に見られる大まかな傾向を、簡潔な数式でうまく表したものという側面もある。 ティティウス・ボーデの法則は、0.4と0.3×2nの2つの項の和として表される。仮に定数項0.4が無ければ、法則は等比数列に従った惑星の配置を予測することになる。惑星系の配置について、ランダムな配置や等差数列的配置ではなく、等比的な配置を仮定することには、一定の合理性がある。なぜなら重力の力学はスケールに依存しないからである。 太陽系惑星の軌道は完全に等比的ではなく、(海王星を除くと)外側にある惑星では軌道間隔の比が大きくなる傾向にある。ティティウス・ボーデの法則では、等比数列的な惑星の配置を示す0.3×2nの項に、定数項の0.4を加えている。この定数項が存在するため、法則によって予測される惑星軌道半径の比は、外側の惑星ほど小さくなる。 太陽系外の惑星系に目を向けた時、この傾向がどれほど普遍的なものなのかは明らかではない。例えば、NASAの宇宙機ケプラーは、3個以上の惑星を含む惑星系を多数発見したが、それらには太陽系とは逆に内側の惑星ほど軌道半径の比が大きくなる傾向が知られている。
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