水素7
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/15 13:18 UTC 版)
水素7 | |
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概要 | |
名称、記号 | 水素7,七重水素,7H |
中性子 | 6 |
陽子 | 1 |
核種情報 | |
天然存在比 | 0 |
半減期 | (6.52±5.58)×10−22 秒[1] |
同位体質量 | 7.05275(108) u |
スピン角運動量 | 1/2+ |
余剰エネルギー | 49140± 1010 keV |
結合エネルギー | 940.1 keV |
水素7 (すいそ7、Hydrogen-7・7H) とは、水素の同位体の1つ。
概要
7Hは、陽子1個と中性子6個から構成されている、最も重い水素の放射性同位体である[2][3]。陽子に対して中性子が6倍も多い極端な中性子過剰核であり、この割合は10Heや12Liよりも多く、全ての核種で最大である[2]。
7Hの崩壊モードの詳細は不明であるが、2個の中性子を放出する中性子放出で崩壊し、5Hに変化する可能性がある。5Hもやはり8.6×10−23 秒という短い半減期をもって2個の中性子放出で3Hに変化し、最終的には12.32年の半減期を以って3Heにベータ崩壊する[1]。
合成
7Hは2003年、理化学研究所の装置を用いた日本・ロシア・イギリス・フランス・スウェーデンの共同研究チームにより初めて合成された。18Oから生成した8Heを加速し、軽水素分子 (1H2) に衝突させることで行われた。合成の成功は、(1Hと8Heが衝突することで生じる2個の陽子 (1H) を理研テレスコープで捉えることにより確認された。この成功以前には、水素の同位体は5Hまでしか合成することが出来ないと考えられていた[4]。
水素7(七重水素)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/19 02:50 UTC 版)
詳細は「水素7」を参照 7H の核は1つの陽子と6つの中性子からなる。水素7は2003年にロシア、日本、フランスの科学者チームによって理化学研究所のRIビーム科学研究室で最初に合成された。合成は1Hのターゲットに高速の8Heを衝突させることで行われた。衝突時に放出される陽子2個が「理研テレスコープ」によって検出され、残りの陽子1個と中性子6個が7Hを形成していることが推測された。その後ほかのグループにより、8Heビームを 12C に照射して 7H を観測したという報告、9Be や 11B 核にπ中間子を反応させて 7H を観測したという報告がなされている。
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