死と混乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 14:02 UTC 版)
「ギュンター・シュペヒト」の記事における「死と混乱」の解説
シュペヒトの死を取り巻く状況には混乱が見られた。メルビン・ペイズリー(Melvin Paisley)少尉と僚機のデイブ・ジョンソン(Dave Johnson)准尉は366thのP-47に搭乗しており、ジョンソンは反撃を受け搭乗機が激しく破損する前に2機のドイツ機を撃墜した。脱出してアシュ近郊の平地に着地すると撃墜したBf 109が近くに胴体着陸したので、ジョンソンは借りたオートバイで検分しに行った。機体は完全な状態であったがパイロットは死亡していたのでジョンソンはパイロットの身分証明書と拳銃を基地に持ち帰った。身分証明書によるとそのパイロットは中佐(ドイツ語: Oberstleutnant)の階級であったが、実際それはアウグスト・エンゲル(August Engel)中佐のものであった。 ドイツ側の記録でシュペヒトが搭乗していたのはBf 109ではなくFw 190であったことが確認されるとジョンソンの主張は覆され、更に当時シュペヒトは少佐であったことを考慮するとジョンソンの戦果はエンゲル中佐であったことになる。シュペヒトは公式にはマーストリヒト上空で行方不明とされ、現在に至るまで発見されておらず、高射砲に撃墜された可能性もある。シュペヒトは中佐に死後昇進し騎士鉄十字勲章に柏葉の追加を推薦されたが、実現しなかった。 シュペヒトは17機の重爆撃機を含む34機の敵機を撃墜した。その全機が西部戦線での戦果であり、内15機は4発爆撃機であった。
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