歯車用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 22:40 UTC 版)
歯(tooth) 歯車の突起部分。 歯数 z {\displaystyle z} 歯の枚数。 ピッチ円(pitch circle) 歯車のかみ合う位置から、中心までの距離の2倍がピッチ円径である。ピッチ円直径を d {\displaystyle d} で表す。 歯面(tooth surface) 歯の輪郭。歯面のうちピッチ円より外側を歯末の面(tooth face)、内側を歯元の面(tooth flank)という。 歯先円(addendum circle) 歯の先端を通り、ピッチ円と同心の円。歯先円直径を d k {\displaystyle d_{k}} で表す。 歯底円(dedendum circle,root circle) 歯の根元を通り、ピッチ円と同心の円。歯底円直径を d f {\displaystyle d_{f}} で表す。 歯末のたけ(addendum) h k {\displaystyle h_{k}} 歯先円半径とピッチ円半径との差。 歯元のたけ(dedendum) h f {\displaystyle h_{f}} ピッチ円半径と歯底円半径との差。 全歯たけ(whole depth) h {\displaystyle h} 歯末のたけと歯元のたけの和。すなわち、 h = h k + h f {\displaystyle h=h_{k}+h_{f}} である。 頂げき(top clearance) 歯元のたけ h f {\displaystyle h_{f}} と相手歯車の歯末のたけ h k ′ {\displaystyle h_{k}'} との差。すなわち、 h f − h k ′ {\displaystyle h_{f}-h_{k}'} である。 ピッチ(pitch)・円ピッチ(circular pitch) t {\displaystyle t} ピッチ円上の1歯の上の点と隣りの歯の上の点との距離をピッチ円に沿って測ったもの。 t = s + w {\displaystyle t=s+w} である。 法線ピッチ(normal pitch) インボリュート歯形において、インボリュートの法線が隣のインボリュートによって切り取られる長さ。 歯幅(face width) 歯車の軸方向に測った歯の長さ。 歯厚(tooth thickness) s {\displaystyle s} ピッチ円上で測った歯の厚さ。 歯溝の幅(space thickness) w {\displaystyle w} ピッチ円上で測った歯と隣りの歯との隙間の長さ。 バックラッシュ(backlash) 2つのかみ合う歯車にて、互いのピッチ円間にある隙間のこと。歯の両面(腹と背)の接触を防ぎ、性能が低下することを防ぐために設けられる「必要悪」。 モジュール(module) 歯の大きさを表す規格値。一般に用いられている標準寸法の歯を並歯(full depth tooth)というが、並歯では歯末のたけとモジュールを等しくする。 クラウニング(crowning) 歯車同士がかみ合っているとき、全体的になめらかさを出すことで相手の歯をしっかりかみ合わせることができる。このなめらかさを出すことをいう。 速比 u {\displaystyle u} 速比は、次式で表される。 u = {\displaystyle u=} 駆動歯車の歯数 / 従動歯車の歯数 = {\displaystyle =} 従動歯車の角速度 / 駆動歯車の角速度 伝達比 j {\displaystyle j} 伝達比は、速比の逆数で表される。 j = 1 u {\displaystyle j={\frac {1}{u}}}
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