歯科補綴学とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 方式・規則 > 主義・方式 > 学問 > 学問 > 歯科補綴学の意味・解説 

歯科補綴学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/26 02:04 UTC 版)

Prosthodontics
治療法
欠けた歯を金のインレーで修復
ICD-9-CM 23.2-23.6
MeSH D011476
テンプレートを表示

歯科補綴学(しかほてつがく、英語:Dental prosthodontics)は、歯学の専門分野の一つで、臨床歯科医学の一分野である。や関連組織の欠損によって失われた顎口腔系の形態、機能、審美性を回復することを目的とする学問である[1]。単に補綴学(ほてつがく)とも呼ばれる。

歴史

補綴物の起源は紀元前3500年から紀元前2500年エジプトファラオ口腔内にみとめられた、の代替物を隣在歯に巻きつけたブリッジ様のものにまで遡ることができる(ただし、これが死者への祭祀的なものなのか、実用されたものなのかはわかっていない)[2]。この技術は紀元前3世紀に至るまで使われていたことがわかっている[2]。また、1538年に亡くなった願成寺の仏姫(中岡てい)という尼が木製の義歯をつけていたことがわかっている[3]。しかし、これらは職人の技として作られており、歯科学の一分野としての歯科補綴学として成立するのは、関連の技術が発達した18世紀中旬以降であった[2]

分類

歯科補綴学は、歯の欠損の状態により次のように大別される。

クラウンブリッジ補綴学
歯の実質欠損、少数歯欠損を固定性に補綴する知識と技術。(クラウン・ブリッジ)による。
部分床義歯補綴学
部分的な歯の欠損を補綴する知識と技術。「部分入れ歯」(パーシャルデンチャー)による。
全部床義歯補綴学
全ての歯の欠損を補綴する知識と技術。「総入れ歯」(コンプリートデンチャー、フルデンチャー)による。
インプラント補綴学
歯の欠損をインプラント(人工歯根)上に結合された義歯で補綴する知識と技術。
顎顔面補綴学
先天異常、腫瘍摘出、外傷等で口腔、顎顔面領域の欠損が生じた場合、上記の一般的な補綴学に基づき患者の機能、審美、対社会的回復を行う知識と技術。

関係する学会

脚注

出典

  1. ^ 横塚繁雄、亀沢広嗣 著「〔I〕総論 第1章 序説 2.歯科補綴学の意義」、青木, 秀夫、田端, 恒夫、横塚, 繁雄 編『クラウン・ブリッジ補綴学』(第2版第7刷)医歯薬出版東京都文京区、2000年8月10日、4-5頁。ISBN 4-263-40269-3 
  2. ^ a b c 横塚繁雄、亀沢広嗣 著「〔I〕総論 第1章 序説 1.歯科補綴学の歴史」、青木, 秀夫、田端, 恒夫、横塚, 繁雄 編『クラウン・ブリッジ補綴学』(第2版第7刷)医歯薬出版東京都文京区、2000年8月10日、3-4頁。 ISBN 4-263-40269-3 
  3. ^ 日本最古の仏姫の木床義歯”. 歯の博物館. 神奈川県歯科医師会. 2011年12月30日閲覧。

関連項目

外部リンク





歯科補綴学と同じ種類の言葉


固有名詞の分類

このページでは「ウィキペディア」から歯科補綴学を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から歯科補綴学を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から歯科補綴学 を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「歯科補綴学」の関連用語

歯科補綴学のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



歯科補綴学のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの歯科補綴学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS