ギージーの軸学説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/13 05:11 UTC 版)
ギージーの軸学説(ギージーのじくがくせつ)とは歯科において、アルフレッド・ギージーが1910年ごろから1928年にかけて研究し1929年に提唱した下顎運動に対する仮説理論であり、近代補綴学、総義歯補綴学の基盤となる理論である[1]。
その理論は、下顎運動の大部分が様々な回転軸を中心として行われるとし、幾何学的な製図によってその回転中心を求め、咬合器上にその運動を再現することが出来るとした。ギージーは下顎運動を製図するために顔弓(フェイスボウ)と呼ばれる装置を用いて、従来と比して精細な生体の動作を測定する事に成功した。更に、切歯点部においたトレーサーに描記した側方切歯路角をゴシックアーチと命名し、下顎側方運動の回転中心を求める過程に用いた(現在、ゴシックアーチは中心位の同定に用いられている)。
ギージーの咬合小面学説
ギージーが自らの軸学説に基き、提唱した総義歯の人工歯においての咬合面(かみ合わせの面)形態に関する学説である。総義歯において両側性平衡咬合の様式を現すために前方咬合小面、後方咬合小面、平衡咬合小面の3面を機能の原型として説明した。
関連項目
脚注
- ^ 権田悦通・羽生哲也・藤井弘之・藤井輝久・柳生嘉博 『最新総義歯補綴学』 編集 権田悦通、医歯薬出版、1999年3月20日、第2版、pp. 82-83。ISBN 4-263-45428-6。
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