欧米における定型詩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:35 UTC 版)
欧米における定型詩は、主に一定の脚韻構成を備えた複数のスタンザ(節あるいは連)からなる韻文詩を指す。韻律のパターンを繰り返すことで詩の格調を高め、意味を効果的にする利点がある。二行連、三行連、四行連、五行連、六行連、八行連、十行連といったスタンザの組み合わせにより、詩型が構成される。 英語詩での最も基本的な詩形は四行連である。中でも弱協四歩格、弱強三歩格を交互に組み合わせ、それぞれに脚韻を踏む普通律は広く用いられ、バラッドにも用いられたことからバラッド律(ballad metre)とも称される。 「イアンボス」を参照 定型詩は19世紀末までヨーロッパ詩壇の主流を占めていたが、自由詩の誕生以降は次第にその地位を奪われ、20世紀後半以降は自由詩が一般的な主流となっている。 アメリカ合衆国の詩人、ロバート・フロストは、自由詩が支配的となっていたアメリカ詩壇に反発し、「自由詩はネットを下げてテニスをするようなもの」と述べている。つまり定型詩の韻律という制限はテニスのネットのようなもので、制限があった方が楽しく、よい作品ができるという立場を取った。
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