欧州における歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 01:47 UTC 版)
紀元前713年、最初のローマ暦を改変し、閏年では2月の日数を減らして23日とし、2月23日と3月1日の間に27日間または28日間の閏月を入れた。この規則がその後も踏襲され、2月24日の翌日に閏月を入れることが続いた。 最終期のローマ暦は、平年の1年の長さは355日とした。4年に2度、22日間または23日間の閏月を交互に挿入した。22日間の閏月は2月23日の翌日から、23日間の閏月は2月24日の翌日から挿入した。挿入した日から月末までの27日間を閏月とした。 このローマ暦を改変したユリウス暦では、閏日の置かれる日は引き続き2月24日の翌日とした。ただし、各月の日数を従来の29ないし30日から、30ないし31日に増やして平年を365日として、置かれる閏日は1日となった。ユリウス暦を改変したグレゴリオ暦では、閏日を置く日をそのまま引き継がず、2月28日の翌日である2月29日を閏日とした。 欧州連合は、閏日としてより相応しい日は2000年2月29日であると決めた。ローマ・カトリック教会も2月29日を閏日であると宣言した。グレゴリオ暦を定めたローマ・カトリック教会がこの決定をしたことにより、今後は2月29日が閏日として定着する可能性は高い。しかし、非カトリック(東方教会など)圏の国で聖名祝日の決定を厳密に行う国においては、今後も2月24日が閏日とされる模様である。 2月24日が閏日とされてきた理由はもう一つある。ローマ暦、ユリウス暦では逆算式で日付を数えた。例えば、5月の末日を「5月31日」ではなく「6月月初の前日」と数えた。ユリウス暦での閏日の挿入方法を厳密に表すと「閏年には3月1日の6日前と5日前の間に1日間の閏日を挿入する」となる。閏日にあたる日は、bissextus(2度目の6日前)と呼んだ。当時の書き方だと「2月28日」は「3月月初の前日」になる。ここで2月28日の翌日に閏日を挿入すると、「3月月初の前日」は元々この名前がつけられている2月の第28番目の日を指しているのか、それとも言葉の意味どおり3月1日の前日である2月29日を指しているのかわからなくなる。この混乱を防ぐための措置がその後も続けられた。
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